取材日記:屋外で桜開花のタイムラプスに挑む!
2023年1月より、アズマックスで制作した映像が「環境省箱根ビジターセンター」のハイビジョンシアターで上映されています。私は、博物館によく行くので展示映像を見る機会は多かったのですが、まさか作る側になるとは夢にも思いませんでした。
箱根の四季を追いかけながら撮影をしたため、約1年がかりのロケとなり数えてみると70日以上箱根に行っていてとても驚きました。そんなロケの中で私が初めて挑戦したのが、サクラの開花の屋外でのタイムラプス撮影でした。箱根には「マメザクラ」という富士・箱根地域固有の桜が咲きます。ふだん目にするソメイヨシノとは違い、小さな桜が下向きに花を咲かせるかわいらしい桜です。
開花する様子を撮影する上で一番の敵は風でした。タイムラプスは時間を縮めて撮影するため、風が吹くと、被写体が高速で激しく揺れる映像になってしまいます。そのため、通常は風の吹かない室内でセットを組んで行います。しかしそれでは本当の箱根の自然を写したことにならないというカメラマンさんの強いこだわりで、屋外で撮影することなったのです。カメラマンさんに相談しながら、紐で揺れを抑えたり、太めの枝の蕾を選んだりと工夫をして撮影に臨むもなかなかうまくいかず、一人で居残りして撮影を続けました。うまく撮れているかどうかは写真を並べるまで分からないため帰るまで心配でソワソワ落ち着きませんでした。夕方会社に戻り写真を並べた時、風に少し煽られているもののフワッと咲くマメザクラを見ながら「うまく撮れてよかった」とひとりニヤニヤしていました。
このマメザクラのタイムラプス映像や、新緑、紅葉、雪景色、動植物など箱根の四季の自然と伝統行事が目白押しの「四季の風物」(21分)、カヌーやバードウォッチングなど箱根で楽しめるアクティビティーや、環境保全活動を絶景と共に紹介している「アクティビティーと保全活動」(14分)の2本を1年がかりで制作しました。どちらも力作ですので、箱根を訪れた際は「環境省箱根ビジターセンター」へお立ち寄りください!