取材日記:真央が行く! 北海道
スケートリンクという名の大きな冷蔵庫の中で、私たち撮影陣は靴から直に伝わる冷気に一気に体を震わせていた。スケートリンクを普通の靴のまま入る。直接感じる冷気がじわりじわりと足裏ホッカイロを通り抜けて足に浸透していく。震えあがり身動きをうまくとれない私たちを嘲笑うかのように、アイスホッケー姿に身を包んだ浅田真央さんが華麗なステックさばきで我々の横を通り過ぎていく。それはパラアイスホッケーでも同じである。「スレッジ」と呼ばれるパラアイスホッケー用のソリ。スケート靴と同じくお尻の下に刃が2本ついているが、刃の間隔が狭ければ狭いほどスピードが出るとのことで、素人から見れば実質1本の刃にしか見えない。そんな普通ならバランスが安定しないのでスイスイ進むなんて夢のまた夢な状態でも、真央さんにとってはさほど問題ではないように感じる。
そんな真央さんの姿を見てパラアイスホッケーチーム「北海道ベアーズ」の方も「我々が半年でようやく滑れるようになるのに」「やっぱり、体幹が違うから普通なら転んで前に進めない」など仰っていた。やはり見た目通り難しい競技らしい。
見た目通り難しい競技はブラインドサッカーにも言える。我々が頭で情報を受け取るのに一番受け取っている情報は目から入る情報だと聞いたことがある。そんな目からの情報をシャットダウンして行うブラインドサッカー。ボールの中に入っている鈴が唯一の情報源である。ロケハンを兼ねた事前ロケではブラインドサッカーチーム「ナマーラ北海道」の方たちが「よく怪我をするんです」「私はあばら骨を折りました」などの返答・・・。ロケ中に見せてもらった練習試合のスピードと技術はすごい。正確に入れるシュートは普通のサッカーにしか見えない。そんな〝見えない″サッカーを全力で体験し楽しむ真央さんの姿に私たちも競技に挑戦しているかのような気持ちにさせてくれる。
(詳しくは番組をご覧ください!)
次の真央さんと行く旅はどんな発見と出会いが待っているのだろうか。出来れば暖かい場所になるといいのだが・・・