世界サンゴ礁紀行

きらめく風景の一方で「海の熱帯雨林」ともいわれるサンゴ礁。
育まれる生きものと人々の暮らしを見つめます。

カリブ海 知られざる楽園に潜る ベリーズ
4月20日(日)19:00~20:49
再放送 4月28日(月) 14:00~15:49
カリブ海に面した小国・ベリーズ。三つの大環礁と点在する450余りのサンゴの島からなるサンゴ礁は世界第二の規模を誇る。サンゴとともに岸辺に繁茂するマングローブの森が豊かな漁業資源を育む。人々はこれまで、伝統的な追い込み漁や素潜り漁でサンゴ礁と共に生きてきた。しかし近年、豊富なロブスターなどを求め、近隣諸国から漁船が押し寄せるようになった。アンカーや魚網によりサンゴが傷つき、この海域独特のシカツノサンゴが危機に瀕している。カリブ海最後の楽園とされるベリーズのサンゴ礁をぐるっと一周しながら、自然と生業の共存の道を探っていく。サンゴと魚の豊かな生態系から、サンゴ環礁にあいた神秘のブルーホールまで、カリブの海のサンゴ礁の魅力を満喫する。

インド洋 宝石の島をめぐる モルディブ
4月21日(月)20:00~21:49
再放送 4月30日(水) 14:00~15:49
インド洋に浮かぶ1200の島々と26の環礁からなる国家モルディブ。スマトラ沖の大地震による大津波ではサンゴ礁が防波堤となり、大きな被害をまぬかれたが、今は温暖化による海面の上昇で島々は水没の危機にある。サンゴも海面が上がれば届く太陽の光が弱まり、死滅の可能性も出てくる。去年モルディブのサンゴ礁は世界危機遺産に指定された。サンゴの成長が国土保全に直結するこの国では、サンゴの移植活動などを観光に訪れたダイバーに呼びかけるなどエコツーリズムを発展させ、サンゴの環境保全に努めている。サンスクリット語で「島々の花輪」を意味するモルディブをダイビングクルーズで一周、インド洋独特のサンゴ礁の生態系をめぐっていく。

グレートバリアリーフ 2000キロを行く オーストラリア
4月22日(火)20:00~21:49
再放送 5月1日(木) 14:00~15:49
世界最大規模のサンゴ礁を誇るオーストラリア西岸のグレートバリアリーフ。3,000の独立したサンゴ礁と大小900余りの島々からなり、総延長は南北2,600kmにわたる。1,500種の魚類をはじめとする水生生物、350種類以上のサンゴが生息し、生物多様性は世界一、大自然の水族館とも呼ばれている。大学や研究機関がこの海をフィールドとして、サンゴ礁保全の研究と対策の最前線をリードしている。研究者たちは衛星による観測調査や、水温上昇を抑える対策までさまざまな試行を重ねている。サンゴを守るために、再生するために何が必要か。壮大なグレートバリアリーフを縦断しながら、保護と研究のフロントを訪ねていく。

番組名:世界サンゴ礁紀行
放送予定日:2008年04月20日
放送局:NHK BS hi